テレビで鮭の特集が放送されたときに、ふと子供から聞かれました。
それは「鮭ってサケとシャケどっち?」
という質問でした。
しかし、正しい言い方はサケなのかシャケなのかわからない。
実際にサケ、シャケのどちらのいい方も耳にします。
サケとシャケではどちらが正しい読み方なのか?
目次
◆サケとシャケではどちらが正しい読み方なのか?
鮭はどちらの言い方でも間違いではありません。
なぜか?
鮭の呼び方には「サケ」「シャケ」の二種類あります。
そのどちらが正しいのかについては、いくつかの説があります。
・方言説
・生きているかどうか説
・アイヌ語説
・生物学的
このように諸説あるものの、実際は、その決め手に欠けています。
そのため、正解がわからないというのが本当のところです。
上記の3つの説は、どうして決め手に欠けているのでしょう?
◆方言説について
サケとシャケでは、
どちらが正しい言い方なのか良く語られる説に方言説があります。
「サ」と「シャ」に区別がなく同じように使われている地域があり、
「サ」行の発音が苦手な人たち、
あるいは両者の発音の違いが認識できない人たちが、
サケをシャケと呼んでいた、というものです。
この方言説と言うのは、江戸弁を使っていた人たちに代表されます。
ですが、実際には江戸弁が使われていた地域以外でも、
サケ、シャケの両方の使い方があります。
日本の各地で両方の呼び方が使われているのが実情であり、
江戸弁を起源とするこの考え方を結論とするには決め手に欠けます。
◆生きている状態かどうかで区別する説
その他にも次のようなものもあります。
鮭が生きている状態ならサケ、加工した後ならシャケと呼ぶ考え方です。
しかし切り身になり生きていないのにサケと呼ぶこともあります。
これでは矛盾が生じてしまいます。
包丁が入る、入らないで鮭の呼び方が違うという考え方もあります。
このようによく似た説同士で考え方が違い、
呼び方の区別が統一されているとは言えずはっきりしません。
これも決め手に欠けます。
◆アイヌ語説について
アイヌ語説というものもあります。
アイヌ語ではサケのことを「サクイベ」「シャケンベ」ということから、
鮭のことをサケ、シャケと言うようになったという考え方もあります。
ですが、鮭の正しい呼び名は「チュキペ」で、
「サクイベ」や「シャケンベ」という言葉は「鱒」を表す言葉です。
また、「夏」を意味する「シャク」が訛ったとされる説もあります。
したがってこれも決め手に欠けます。
◆生物学的には
生物学的、つまり分類は「サケ目サケ科の魚」として表示されます。
つまり生物学的には「サケ」です。
ちなみに辞書には
「しゃけ【×鮭】の意味」で「さけ(鮭)」に同じとなっています。
◆最後に
私が使うのは、
「塩鮭」は「しおじゃけ」
「新巻鮭」は「あらまきじゃけ」
鮭漁は「さけりょう」
秋鮭は「あきざけ」
という感じでテキトーに、
自分に馴染んだ言い方で言っていることに気づきました。
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