ふと、お財布の中を見た時などに、
普通の10円玉よりもピカピカしている10円玉を見たことはないでしょうか?
通常の10円玉の表面は黒ずんでいますよね。
この10円玉の黒ずみは酸化銅といわれる物質です。
どうして酸化銅ができるのか?
10円玉の材質は、ほぼ銅でできています。
そのため10円玉の銅が空気中の酸素と、
結びつくことによって酸化銅という物質になります。
この酸化銅が黒色なので黒ずんでくるというわけです。
そこで10円玉をピカピカにする方法ってどうすればいいのか?
目次
◆10円玉が綺麗になる理由とは?
もしも黒ずんだ10円玉をピカピカの10円玉にしたいのであれば、
酸を含むものを使って銅から酸素を離してあげることが大切です。
酸化銅が酸の働きで別の物質になり、水の中に溶けだすことで、
まだ酸化していない内側の銅が現れてきれいになるという仕組みです。
それでは具体的に10円玉をピカピカにする方法には、
どのような方法があるのでしょうか?
◆10円玉をピカピカにする方法
まず最もきれいにできる方法は「酸素系漂白剤」を使う方法です。
酸素系漂白剤の主成分は過酸化水素であるため、
酸素を奪い取り水と酸素になります。
これは還元反応とよばれるものです。
酸化銅は酸素を奪われて赤茶色かったものがピカピカの銅になり、
同時に酸素の泡が出ます。
このことから銅が過酸化水素によって還元されたということがわかります。
この還元反応により10円玉はピカピカになります。
また酸素系漂白剤には、垢を落とす合成洗剤も入っています。
その結果よりきれいになるというわけです。
次にきれいになるものは塩酸です。
こちらは先程で図で紹介した10円玉が奇麗になる原理となります。
塩酸を使用すると中和反応により、塩化銅が水に溶けだします。
このように銅の表面の酸化した黒い部分を水に溶かすことで、
10円玉をきれいにすることができます。
しかしこの方法は10円玉の表面を溶かすことになります。
ですから色は銅の色になります。
そのため確かにきれいにはなりますが表面がザラザラになります。
3番目にきれいになるものは酢、ソース、タバスコなどの調味料です。
これらには酢酸が入っています。
塩酸よりも酸が弱いので、塩酸よりはきれいにならないかもしれません。
そして塩水や醤油でも、塩が水の中で電離して酸化銅と反応するため、
10円玉をきれいにすることができます。
このように身近なもので10円玉はきれいにピカピカにすることができるのです。